結婚式のお誘いが届くとわくわくしますよね。ただ、そこで頭を悩ますのがご祝儀袋の選び方とその書き方。どうせなら、スマートに、そして心を込めて準備したいもの。
この記事では、失敗しないご祝儀袋の選び方から、マナーに則った書き方、さらには最適な筆記具選びに至るまで、詳しくお伝えします。正しいご祝儀袋の選び方と書き方を学び、大切な人への心遣いを形にしましょう。
結婚式にぴったりのご祝儀袋の選び方
結婚式にはただなんとなく選んだご祝儀袋を持って行くわけにはいきません。デザインにもいろいろあって、色や水引きにも意味があるんですよ。
たとえば、少ない金額だけど豪華なご祝儀袋を使うのはちょっと違和感があるし、逆もまたしかり。ご祝儀の金額とデザインがちゃんと合っているものを選びましょう。
金額に合わせてご祝儀袋のサイズを選ぼう
ご祝儀袋は、入れる金額によってサイズを選ぶと良いですよ。
たとえば、1万円から2万円なら18.5cm × 11cmのシンプルなもの、3万円から5万円なら少し豪華な20cm × 13cm、さらに上の金額ならもっと高級感のある22cm × 15cmのサイズがおすすめ。
デザインの豪華さも大きさに比例することが多いです。買う前にパッケージに書いてある目安をチェックしてみてくださいね。
名目の選び方と正式な色
ご祝儀袋の表書きには、「寿」や「御結婚御祝」などがよく使われますが、「祝御結婚」など4文字の名目は避けましょう。
また、カラフルでおしゃれなご祝儀袋も増えていますが、伝統的にはやっぱり「白」が正式。親しい人には個性的なデザインや「Happy Wedding」などの名目もいいですが、上司や先輩には白を基調にしたご祝儀袋で「寿」や「御結婚御祝」などの4文字以外の名目を選ぶと安心です。
水引の種類
ご祝儀袋を選ぶときは、水引の種類にも注意が必要です。
結婚式は「一度きりのイベント」ですので、「結び切り」や「あわじ結び」、「梅結び」など一度結んだらほどけない意味があるものが良いでしょう。
「蝶結び」は「何度でも結びなおすことができる」という特性があるため、「繰り返し」を意味します。幸せや良いことが何度も繰り返してほしいと願う場合に使われるのが一般的です。出産祝いなどで使うのはOKですが、結婚式では避けましょう。
ご祝儀袋の書き方入門
ご祝儀袋を用意する時、名前や住所をどこにどう書くのでしょうか?
通常、ご祝儀袋には「外包み」と呼ばれる部分に「短冊」(細長い白い紙)が付いており、内部にはお金を入れる「中袋」があります。
特に初めての結婚式や、複数人でお金を出し合う時など、書き方が気になることが多いですよね。
ここでは、「外包み」の正しい表書きや名前の書き方、そして「中袋」に金額や住所を記載する方法を簡単に説明します。
筆記具は毛筆か筆ペンで!
ご祝儀袋に文字を記入する時は、毛筆か筆ペンを使うのがマナーです。
文字は楷書ではっきりと書きましょう。黒墨を使って、しっかりとした筆跡で記入することが大切です。薄い墨はお悔やみの時に使われるため、ご祝儀袋では避けましょう。
住所など小さい文字を書く時は、細字の筆ペンが便利です。ボールペンや万年筆など細い線の筆記用具は避けるようにしましょう。
「外包み」の正しい表書きや名前の書き方
ご祝儀袋の表書きには、お祝いの言葉と自分の名前を記入します。もし夫婦や職場の同僚と一緒に贈る場合は、書き方が少し変わってきますので注意が必要です。
まずは名前の記入から
ご祝儀袋の短冊の上部には、通常「御結婚御祝」や「寿」などお祝いの言葉がプリントされています。これがない場合には自分で書き足してください。
その下にフルネームで自分の名前を記入します。自分の名前は、お祝いの言葉よりも少し小さめに書くのが良いでしょう。
複数名で贈るときの書き方
連名でご祝儀を贈る場合の書き方をご紹介します。
■2人で贈る場合
名前は2行に分けて記入します。夫婦なら夫の名前を右に、妻の名前を左に書きましょう。妻の名字を省いて名前だけを書くと夫婦であることがわかりやすいです。
会社の同僚と贈る場合は、より目上の人の名前を右側に配置しましょう。
■3人で贈る場合
3人で贈るときは、一番目上の人の名前を右にして、その後は左へ順に名前を記入します。
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■4人以上で贈る場合
4人以上での連名は避け、代表者の名前を中央に書き、「他一同」と追記し、全員の名前を別紙に書いて中袋に入れましょう。
■会社名を書きたい場合
法人としてご祝儀を贈る際は、短冊に代表者の名前を中央に、会社名を右肩に小さく記入します。経費で贈る場合は代表者の名前を、個人の実費であれば実際に出席する人の名前を記入します。
「中袋」に金額や住所を記載する方法
贈る金額を中袋の表面中央に、自分の名前と住所を裏面左下に書きましょう。
郵便番号は縦書きでも横書きでもOKですが、もし〒マークが縦に印刷されている場合は縦書きで統一すると綺麗です。
中袋に金額や住所を記載することはとても重要です。これがないと、新郎新婦は「誰からいくらもらったか」を把握するのが難しくなります。親しい間柄でも、きちんと記入することでスムーズな管理を助け、お祝いの気持ちをしっかりと伝えられます。
金額を書く時は、「金○萬円」と表記し、数字は伝統的な旧字体で書くのがマナーです。
- 1万円: 壱萬円
- 2万円: 弐萬円
- 3万円: 参萬円
- 5万円: 伍萬円
- 7万円: 七萬円
- 8万円: 八萬円
- 10万円: 壱拾萬円也
10万円以上を贈る時は、金額の後に「也」を付け加えましょう。
ご祝儀袋のお札の入れ方
中袋に記入し終えたら、次はお札を入れます。結婚式などのお祝いごとには、新しいお札を使うのが一般的です。
新札を使うと、事前にしっかり準備し楽しみにしていたという気持ちが伝わります。新札は銀行や郵便局で両替できますが、平日の15時までのことが多いので、早めに準備しておきましょう。
お札の向き
お札を入れるときは、中袋の金額が書かれた面が見えるように持ち、肖像画が書かれている面を自分に向け、肖像画が上側になるようにセットします。
お札を包むときのマナー
お札を中袋に入れた後、外包みで包みます。外包みでは「たとう折り」を使い、お札が入った袋を外包みの中心に置き、左から右へと折りたたみます。
折り上げるときは、喜びが天に昇るように、最後に上向きに折り返します。この折り方は、幸せを受け取る象徴とされています。お悔やみの際は下向きに折るため、間違えないよう注意しましょう。
まとめ
ご祝儀袋は包む金額に合わせてサイズを選びましょう。名目や水引きのチェックも忘れずに。
また、筆記具や筆跡も相手に対する敬意を示す大切な要素です。丁寧に書くことで、あなたの心遣いが相手にきっと伝わるはずです。結婚式やお祝いの席では、細部にまで気を配ることが求められます。
この記事が、皆さんのお祝い事に役立つ情報を提供できたなら幸いです。